音(平澤宏々路)
「お母さーん。こいって何?」
母(満島ひかり)
「池におるでしょう。赤と白の」
音
「魚とちゃう」
この歳にして、その的確なツッコミ。
末恐ろしいです。
『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』 第6話
音
「リョウ君が音にしてるやつ」
母
「あぁ。そっちの恋か」
たぶん、魚の鯉(コイ)のことを聞かれたのだと
本気で思ったのでしょう。
音の母はそういう人です。私の中では。
母
「せやなぁ。お母さんが思うのはなぁ、
帰るとこ」
音
「帰るとこ?」
母
「うん。
…お家もなくなって、お仕事もなくなって、
どっこも行くとこ なくなった人の、
帰るとこ」
2011年から坂元裕二さん脚本のドラマを見てきました。
彼が誰に向けて作品を送り続けているのか。
その思いに触れるたびに、心がふるえます。
母
「わからへんか?」
音
「うん」
母
「大丈夫。いつかわかる。
お母さん、音にも わかってほしいわぁ」
1月、2月、そして3月という特別な3か月間。
僕らを引き込んで引き込んで、
音
「お母さん、見て」
母
「何?」
音
「犬のウンコ発見」
母
「あー! 埋めて 埋めて」
時に僕らを突き放す。
見終わった後の一週間をモンモンと過ごし、
次の月曜夜9時が楽しみでもあり、怖くもある。
このドラマを見ている時間は僕らにとっても、
帰るとこ なんです。
ここに刻んでおきたいと思い、母と音の会話は
ほぼノーカットでお送りしました。
#『ド根性カエル』日記より抜粋('15.7.12)
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2016年02月25日
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ああだこうだ言う
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