2011年04月24日

映画【まほろ駅前多田便利軒】の舞台裏メモ

本日(4/23)、映画【まほろ駅前多田便利軒】が
劇場公開されました。
映画公開を記念しまして、先日(4/16)行われた
トークショーの模様をリアルタイムで記録した
メモ帳を元にお送りします。

映画公開記念 三浦しをん
THE MAKING OF まほろ駅前多田便利軒」展

オープニングセレモニー
“映画【まほろ駅前多田便利軒】の舞台裏”特別トーク
出演:土井智生(映画プロデューサー)
   唐澤祐一(町田市職員)
日時:2011年4月16日(土) 10:00〜11:00
会場:町田市民文学館2階大会議室


#開演10分前の大会議室にて.


会場入りしました。
定員100の座席はほぼ満席です。
まほろ駅前ファンの方、町田市民の方、土井Pファンの方、
会場前をたまたま通りすがった方、そんな100名ほどが今
ひとつの会議室の中にいます。年齢層はバラバラです。
若干、先輩方が多いかなという感じで町田市の縮図に
近いのではないでしょうか。土井P、登場です。



#開演.
今回のまほろ駅前が映画化されるまでを例に
“プロデューサーとは”
という話からスタートしました。



■映画化までの道のり
映像化の権利を得たのは『まほろ駅前多田便利軒』で
三浦しをんさんが直木賞を受賞される前でした。
映画化が決まってまず行うのは
映画のスタッフ・キャストを誰にするのか。
監督は大森立嗣さん。土井Pいわく
「人間の心の中を映し出す才能がある」
とのこと。大森監督には脚本も依頼しました。
カメラ、照明、その他すみずみのスタッフを決めて
いくのもプロデューサーの仕事。人選の基準はずばり
このまほろ駅前という志をひとつに出来ることです。
メインキャストの多田(瑛太)と行天(松田龍平)の二人は
最初から満場一致で決まっていたそうです。


今回、プロデューサーとして二名がクレジットされています。
土井Pと吉村知己さん。役割が分かれていて、土井Pは作品の
立ち上げから現場をメインに担当。吉村Pは主に映画が出来
上がった後の宣伝をメインに担当しているそうです。



■ロケハンの苦労話
東京都でありながら神奈川に食い込んでいる町田市。
天気予報も東京とはちょっと違う。みたいな町田トークを
した時に会場で笑いが起きました。さすが町田市民。
#天気予報のくだりは映画の冒頭でも出てきます.
#109シネマズ南町田で観ましたがバッチリうけてました.


基本、駅前や商店街などは撮影禁止。別々のロケ場所を
転々とするスタイルが一般的なようです。
今回の映画【まほろ駅前多田便利軒】の撮影許可を
小説の舞台・町田の市役所にダメもとで相談しました。
「待ってました!」
市役所の方、みなさん原作を読んでいたそうです。
ドラマ『踊る大捜査線』と『エヴァンゲリオン』の
関係性に近い心温まる話です('03.5.30)



■町田市役所の裏話
町田市職員の唐澤さんからも貴重なお話を聞きました。
町田で撮影した作品はいままで10本ほど。ただ、町田の
PRにはなかなか結びつきませんでした。
そこへ、三浦しをんさんが地元町田を舞台にした小説
『まほろ駅前多田便利軒』をついに発表。
「いつかは来るかな」と唐澤さんはまほろ駅前の映像化の
話を待っていたそうです。
まほろ駅前を読んだ多くの町田市民が待望していた
共通の願いだったことが今回の唐澤さんの話、そして
今この会場の雰囲気から確信できました。



■ロケハンを通して感じた町田
ひとつの場所で撮影が完結することは都内ではまずない
そうです。今回、町田でロケハンをしながら撮影交渉を
している際に感じたのは、とにかく原作に対して非常に
好意的。市民の方々が思い入れと愛情があるということ、
“町田”を大切に撮っていくことが大事なんだなと、
土井Pは受け取ったようです。
「この映画はみなさんのふところの温かさの結果です。
 ありがとうございます」
それはもう、こちらこそありがとうございました。
会場のみなさんもお辞儀していました。



■撮影は2010年7月12日〜8月13日
去年の夏はとにかく暑かったですよね。
その猛暑の中、春夏秋冬を撮影していきます。
夏なのにオーバーオールを羽織る俳優さん達。
水分をとると汗が出るため、朝から水分をとらなかった
ようです。そのうえ、物語の心情に入って撮影していく。
プロの役者魂を見せられた土井Pでした。
「私は俳優にはなれないと思いました」



■大森立嗣監督について
一見コワモテ。でも、実際に接すると人間として温かい。
人に対してきちんと向き合う。
それが友人・土井Pからの目線です。
2時間という映画の中に人の一生をつめ込んでいく。
人の心、思い、考え、
監督とは登場人物、キャスト・スタッフの思いに
向きあうこと。その才能を今回の作品で土井Pは再確認
したそうです。撮影に同行していた唐澤さんからも
大森監督とは毎朝挨拶を交わしたりと親しみのある人
という印象が残っているようです。



■フィルムが持つ緊張感
今の撮影は一般的にデジタルなのに対して、今回の
まほろ駅前はフィルムで撮影されています。つまり
現像するまで映像がわかりません。
フィルムが持っている緊張感を大事にしたそうです。
撮影は全て想像の中で行っていく。フィルム自体も
季節によって種類をかえていたりと、技術者の熱い
思いと努力が込められています。
1日がんばって撮影して、出来上がるのは本編の
3〜5分だそうです。



■撮影は生き物
ロケ場所は町田の中心地。大勢の人がどうしても
集まってしまって、その都度撮影は中止。
絵がつながらなくて、最初からまた撮り直しという
ことが何度もあったそうです。
その中でも、ビジョンがしっかりあるからこそ
ゆずれない部分があり、明確な判断基準があった。
様々なハプニングがある中でも、1ヶ月で撮り終えた。
それは撮影スタッフの心意気。そして、土井Pは
しみじみと町田市民に対してこう言って下さいました。
「ここまで応援してもらったことはない」



■土井Pから見た町田の印象
ひとつ、やるぞという目標に対して横のつながりを
大切にしている。前向きに生きている。
「町田という街を愛しているんだなと感じました」



■映画【まほろ駅前多田便利軒】のみどころ
テーマは
“幸福というものは再生できるんだ”
自分(映画を観た方)自身の再生にも繋がればなと。
「人生に向き合う、考えてもらえるきっかけに
 なればと思います」



■好評であれば続編も
全国120館で公開される【まほろ駅前多田便利軒】
この映画が町田発信の映画であること。町田市民のひとり
として誇りに感じています。
土井Pは語ってくれました。
「小説は今も繋がっています。好評であれば続編も…。
 ご協力いただければと思います。
 よろしくお願いいたします」


満場の拍手でトークイベントは終わりました。
この時気づいたのですが、義理のお兄さんとそっくり
という個人的にも親しみの持てた土井智生プロデューサー、
貴重なお話、そして楽しい時間をありがとうございました。

『まほろ駅前多田便利軒』という作品の映画化を実現させた
ご本人にこうして直接お礼ができて本当に良かったです。


町田市職員の唐澤祐一さん。
あなたが町田にいてくれて良かったと心から思います。



トークイベントの後、会議室の隣では
「THE MAKING OF まほろ駅前多田便利軒」展が
開催されていました。原作の三浦しをんさん全面協力
ということもあって、展示物に三浦しをんさんの肉筆が
いっぱいです。映画で登場するあの看板はもちろん、
漫画版の展示物も数多くあったりして想像以上の充実
ぶりでした。

詳しくはこちら

映画公開記念 三浦しをん
THE MAKING OF まほろ駅前多田便利軒」展
[会期] 2011年4月16日(土曜日)〜7月3日(日曜日)
[会場] 町田市民文学館ことばらんど
[休館日] 毎週月曜日、第2木曜日
[観覧時間] 10時〜17時 ※金曜日は20時まで
[観覧料] 無料
[主催] 町田市民文学館ことばらんど
[協力] 「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会、
    ボイルドエッグズ、文藝春秋、白泉社
[プレゼント] 展覧会記念品プレゼント!
展覧会観覧後アンケートに答えると抽選で文学館オリジナル
「まほろ駅前多田便利軒」グッズをプレゼント。


最後に映画の話もちょこっと。
映画【まほろ駅前多田便利軒】公開日初日に町田の一番
早く上映する回を観る、というのが2011年の目標の
ひとつでした。
土砂降りの雨の中、109シネマズグランベリーモールへ
向かって境川沿いに自転車を走らせ、おかげさまで無事
目標は達成できました。


いつもなら映画を観た後、自転車をこいで再び町田の
駅前に戻って現実に帰るわけですが、今回ばかりは
戻ってきても映画の中にいるような感覚がいまだに
残っています。
町田市民が観るとまほろ市民になってしまう。
そんな感覚でしょうか。なんだろう。
まったく終わった気がしません。



最後までお付き合いくださった方、
ありがとうございました。

#次回(5.15) 三浦しをん×鴻巣友季子 特別対談


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posted by ozy- at 01:35 | 東京 ☔ | aada coda iu(0) | track back(6) | 2011年
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