2006年03月25日

白い花

『白夜行』を最後まで見終わった後、
第一話を見返していました。
一度見たものはたいがい消しているのですが、
この『白夜行』初回2時間スペシャルだけは
消さずに今でもとってあります。
第一話を初めて見た時の衝撃、そして完成度の高さ。
きっと私の中の『白夜行』は第一話の2時間で完結していた。
そんな気がします。


ドブに咲く白い花、その美しさは
私の中でこれからもずっと
キラキラと輝き続けることでしょう。




白夜行』 第一話


出会いは切り絵だった。
雪穂(福田麻由子)に初めて作った。
あのハサミで一生懸命心をこめた。
真っ白い蓮の花だった。
白い花は真っ暗い闇の川を流れていく。
雪穂は追いかけた。
川の中へとかけていった。


雪穂
「すごいすごいキレイだった。私あんなの初めて見た。
 …こんなことってあるんだね」


何かを作ることで、相手に気持ちを伝えたい。
喜んでほしい。笑ってほしい。
痛いほど伝わってきた。


亮司(泉澤祐希)
「CHAGEとASKAって、どっちが好き?」

亮司はこの時からすでに、チャゲ的な悲しさに気づき始めていた。


雪穂は水面に映る月の光を指さした。
「あれ、あれ花みたいに見えない?
 おかえし」


走る。今度は亮司が川に向かって飛び込んでいた。

「すげぇ、すげぇ、月の花だ」

はしゃいでいた。亮司と一緒に
私もドロの川をバシャバシャかけまわっていた。
嬉しかった。
何かをしてあげる人は、相手に何かをしてもらうことが
嬉しくてしかたがないんだ。


雪穂
「ほら、いっかいだけ。いけるって」
亮司
「ぼ、僕は死にましぇえん」


あなたが好きだから、僕は死にません。
雪穂は笑っていた。亮司が雪穂のことを
初めて恐いと思った。


二人は笑うようになっていた。
笑い合えるようになった。
あなたがいるから、私は笑えるようになったんだ。
笑顔は内側からふっとわいてくるもんなんだ。


谷口真文(余貴美子)
「若いって、いいねぇ」

こんな大人になりたいと思った。


「風と共に去りぬ」最終巻に挟まれた雪穂の手紙。
駅まで全力で追いかける亮司。夕焼け空。ホームの別れ。
手紙をハサミで切り取る。汗をたらしながら、
涙を拭いながら作った、太陽。
忘れない。
二人はこれからずっと、あの太陽を胸に刻んで生きていく。


私の『白夜行』はこの11歳のまま、大人になれずにいる。


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白夜行omake



テレビブログ編集部の方に、こちらの記事を紹介して頂きました。
ありがとうございました。

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白い花」(2006/03/27)
白夜行もとうとう最終回。このドラマは、最終回を見て初回を思い出すと、
これまたいろいろ考えさせられてしまいますね。賛否両論いろいろありますが、
見るのが辛い、だけど見てしまう。そんなドラマだった気がします。
From 僕らのドラマ

posted by ozy- at 22:03 | 東京 ☀ | aada coda iu(0) | track back(2) | 2006年
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Excerpt: 白夜行}『白夜行』(びゃくやこう)は、東野圭吾の小説。集英社「小説すばる」1997年1月号から1999年1月号に連載され、1999年8月に刊行され、ベストセラーになったミステリー長篇。連載時は連作短編..
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