「やだよ、ロボット展なんか。
ていうか、何で私が悠貴の面倒をみなきゃいけないの?」
全国の末っ子長男達がどよめいた瞬間でした。
未来
「わかったわよ。連れてけばいいんでしょ、連れてけば」
我々のちょうど小学生くらいの頃ですかね。
聞き覚えのあるセリフが目白押しです。
『東京マグニチュード8.0』 第1話「お台場崩壊」
弟・悠貴(小林由美子)の努力が涙ぐましいんです。
姉的にはまったく興味もないロボット展に、姉はポイントポイントで
不機嫌になっている姿が丁寧に描かれています。
その度、私の奥底にしまっていた開けてはいけないパンドラ間の箱を
ツンツン刺激していました。
弟は姉を通じて様々なことを学びます。
“姉が不機嫌になっている”
「空気で察する」という能力が身につきます。
不機嫌になった姉からの八つ当たりが始まる前に、
少しでも気を紛らわして欲しいと様々な試みをします。
やがて、弟は「気をつかう」ことを憶えていきます。
最終的には、姉と一緒にどこかへ出掛けること自体が無くなっていき、
一緒に行ったかもしれない記憶が、思い出せなくなってしまいました。
姉達は憶えているんだろうな。申し訳ない。
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『Tokyo Magnitude 8.0』