はっぴいえんど「風をあつめて」がひたすら頭の中で
繰り返されています。不思議な雰囲気の映画でした。
『おと な り』
#脚本:まなべゆきこ|監督:熊澤尚人
映画を観た感想で女子と野郎ではきれいに分かれるんだろうなと
思ったんですよね。
メモを書くのにちょうど良いベンチを探して横浜ランドマーク
プラザを歩いている時、ふと ショーウィンドウに映る自分を見て
ちょっと驚いたんです。
「あれ、顔が岡田君じゃない」
試写会場を出てからの私は、歩き方から完全に聡(岡田准一)に
なりきっていたと思うんですよ。それだけ聡に入り込んでいた。
きっと、SONYのデジタル一眼レフカメラ“α”を持っていたら、
ランドマークの街並みをカシャッ、カシャッっと撮りながら
今ごろは警備員の方から軽く補導されていたかもしれません。
もしも私のような気持ちでいる女子がいたとしたら、きっと
ランドマークに生けた花の香りを楽しんだり、明日から
フランス語を始める七緒(麻生久美子)も3人はいるかも
しれないなと思ったんですよね。
そういう、ふっと入り込める作りというか、素敵な空白がこの
映画のなかにあるような気がします。
その透き間からは確かに風が吹いていました。
#顔の表情だけは聡のままで.